映画『ワンダー君は太陽』普通って言葉…よく使われるけど、普通って何?
作品情報
あらすじ
『ワンダー君は太陽』予告動画
ネタバレなし感想
これは心のクリーニングMovie!
10歳の男の子オギーは、普通の子供じゃない!
遺伝子の病気で人とは異なる顔で生まれきた。
27回も手術を繰り返した影響のあり、学校にも行けず、ずっと、外の世界を知らずに生きてきた。
物語は、そんなオギーが小学5年生の初日から学校へ通う事を決意する場面から始まります。
これね、出てくる登場人物みんながね、すごく心が綺麗で優しくて…、
観ているこちら側にも綺麗な心の波紋が伝わってくるんですよねー!
オギーが周りに支えられ、勇気を出して一歩を踏み出すストーリーになっているんですが、観終わった後、心のクリーニングが完了していて、疲れた心が元気になっているはずです!
たくさんの人にお勧めできる理由
あらすじを読んだとき、「障害を持った男の子が勇気を出し一歩を踏み出し、色んな壁にぶつかりながら成長していく様子を描いた感動作」そんなイメージが浮かびました。
感動はするだろうけど、良くなる話じゃないですか。
この作品の良いところは、「障害を持った子供の葛藤や苦悩」だけにフォーカスしない!という点が素晴らしいなと感じましたね。
詳しくは、ネタバレ部分で話そうと思いますが、「映画的に感動させる」という目的だけでなく、観終わった後に「自分なら行動できるかな?」「自分の周りに同じような人が居たら僕ならどう行動する?」と、映画の中だけでなく、現実の自分と周囲との関係性についても見直してみようと思わせてくれるのがすごいところだと思います。
対、障害者との関係性だけでなく、自身の人間関係に悩んだ時に鑑賞する事で前に進む勇気や見直すきっかけをもらえる作品だと思います。
ぜひね、障害を扱う映画は気分が重くなるからと決めつけず、気軽な気分で鑑賞して欲しい作品ですね!
✔『ワンダー君は太陽』観る前に気になるCHECK POINT👍
ネタバレあり感想
”普通”って何?
皆さんは、『ワンダー君は太陽』どうでしたか?
多くの人の心に響く感動作だと思うんですが、このブログのはじめにも書きました「普通」って普通に生活していもても良く使う言葉だと思います←(直ぐ使っているし😣)
作品の冒頭でも、主人公オギーのナレーションで、「僕は”普通”の子供じゃない」という言葉から始まります!
オギーは、遺伝子の病気で人とは異なる顔で生まれきた。
27回も手術を繰り返した影響のあり、学校にも行けず、ずっと、外の世界を知らずに生きてきた。
でもね、中身はゲームやスターウォーズが大好きな”普通”の小学生…。
”普通”って言葉として使うには便利だけど、”普通”って一体何なんだろう…
冒頭からいきなり考えさせられるんですよねー🤔!
君は太陽…だけじゃない!
上でも話したように、遺伝子の病気で顔面に奇形があり、そのための手術を27回も繰り返していたオギーは、学校にも行けず、ずっと外の世界を知らずに生きてきた訳です。
物語は、そんなオギーが小学5年生の初日から学校へ通う事を決意する場面から始まるわけなんです。
しかし、待ち受けていたのは、いじめや孤独だった…。
人と異なる要素を持っているオギーは好奇の目で見られる訳です。
ただでさえ、5年生から初めて学校に通う事自体、緊張すると思う。この5年間で周りは友達グループもあるだろうし、学校にも慣れていない訳だし。
そんな状態で、好奇な目で見られいじめられるって、もうね、立ち直れないくらいのトラウマを植え付けられるくらいに重大な事だと思います。
でも、オギーはそんな辛い状況にも、空想の世界を受け流したり、学校に行かない間、母親と自宅学習を行っていた事もあり、得意だった勉強を武器に自ら話を掛け、友達を作ろうとするわけです。
そんなオギーの魅力に惹かれ、次第に周りが変わっていく…。
太陽のようなオギーが、周りを明るく照らしていくという話なのかな…。
そんな主人公オギーを中心とした作品だと、この冒頭を観て思い込んでいたんです。
批判にあったみたいに”感動ポルノ”の予感があった訳です。
しかし、予想は全然違っていて、その理由がこの作品の最大の魅力だと思っています。
冒頭のオギーを中心とした描写が流れた後、場面は急に姉であるヴィアに切り替わります。
ヴィアは、オギーが生まれてから、両親がオギーに付きっ切りで自分の事を気に掛けてもらえない状況に寂しさを感じているし、それが理由で親友ミランダともうまく行っていない…。
その後の場面では、オギーの友達ジャックや、ヴィアの親友ミランダへも移り、オギーを中心とする彼らの想いや悩みが語られる訳です。
障害を抱えた者の苦悩や葛藤だけでなく、障害者を抱えた者の家族や友達にも障害者が近くに居る事から来る悩みや障害者当人と同じように孤独を感じたり事もある。
障害者だけでなく、その周囲にもフォーカスしている。
その作品の作り方自体が、最大の魅力となっていると思います。
批判があったような”感動ポルノ”を予感させる作品ではありますが、それだけでこの作品を観ないのは勿体ないです。
名言/名場面がたくさん!
好きだった部分を1つ挙げると、父親のユーモアさが良かったです。
オギーが学校から帰ると、両親に「喧嘩をしてきた」と話すシーンがあるんです。
それを聞いた母親は、心配して「大丈夫なの?」と声を掛けるのに対して、父親は「勝ったのか?」と聞くわけです。そこで、母親のイザベルに怒られる訳なんですけど、父親はオギーに対して「勝ったって顔をしているな」と声を掛けるんですよね。
オギーは、障害者であるし、初めて学校という社会に挑戦している訳で、母親の心配は同然ですが、父親のそんなオギーを一切、障害者として扱わない言葉もすごいし、優しさを感じましたね。
こんな風に障害を扱っている作品ですが、ユーモアで補ってくれるんですよね。
他にも学校の先生が授業で、「正しいこと、親切なこと、選ぶなら親切なことをしよう」と教えている場面があるんですが、すごく響きましたね。
正しいことだけを追求していると、時に人を傷つけてしまうことにもなるかもしれない。親切であること、人に優しくすることを忘れないでほしいという先生からのメッセージは、生徒と同じように観る側にも響いてくるわけです。
はぁ、こうやって振り返ると、よりね、この作品って素晴らしいなって感じる事が出来ますね。
以上、『ワンダー君は太陽』の感想でしたー👍
気になる作品の点数は?
10点中/ 9点です!