映画『最後まで行く』ネタバレ感想‼
作品情報
制作国:日本 上映時間:118分 ジャンル:クライム・サスペンス/コメディ
中国ではピースブレーカー(2017年)、フランスではレストレス(2022年)として各刻でもリメイクされた2014年公開の同名韓国映画を、「ヤクザと家族」「新聞記者」「余命10年」の今、日本で最もハズレの無い監督 藤井道人がメガホンを取りリメイクした。
主演は、岡田准一、綾野剛が務める!
ひとつの事故を発端に追い詰められていく刑事の姿を描いたクライムサスペンス!
不注意とはいえ、人を車でひいてしまった刑事があらゆる手を使いもみ消そうとするが、その場を見ていた監察官から「お前は人を殺した。知っているぞ」と脅迫され、極限まで追いつめられる姿を緊張感と笑いを交えながら描いた作品だ!
社会問題を提示しながらシリアスな展開をみせる「ヤクザと家族」「新聞記者」「ヴィレッジ」、そして、大号泣必死のラブストーリー「余命10年」など幅広いジャンルで活躍を見せる藤井道人監督!
今作では、二転三転するエンタメ性の高いサスペンスに挑戦だ!
早速、作品の内容に入ってみようと思います!
あらすじ
ある年の瀬の夜、刑事の工藤は危篤の母のもとに向かうため雨の中で車を飛ばしていたが、妻からの着信で母の最期に間に合わなかったことを知る。そしてその時、車の前に現れたひとりの男をはねてしまう。工藤は男の遺体を車のトランクに入れ、その場を立ち去る。そして、男の遺体を母の棺桶に入れ、母とともに斎場で焼こうと試みる。しかし、その時、スマホに「お前は人を殺した。知っているぞ」というメッセージが入る。送り主は県警本部の監察官・矢崎で、工藤は矢崎から追われる身になってしまう。(映画.comより引用)
この予告編観ちゃうと、観たくなる気持ちが高鳴ると思いますよ!
映画館推奨率/リピート率
映画館推奨率は、80 %です。
大画面に映えるタイプのクライム・サスペンスです!
可能であれば映画館で鑑賞したいところです。
二転三転するエンタメ性の高いサスペンス作品なので、ひき込み度・緊張感を最大限に味わうために集中できる環境である映画館との組み合わせがベスト!
リピート率は、70 %です。
二転三転し、伏線回収場面もあるが、そこにスカッとやカタルシスを感じる要素は少ないので、一度観てしまえば真新しさは感じない作品です!
ただ、エンタメ性が高いので、友達や家族に紹介し鑑賞したり、みんなで楽しめる作品でもあります。
作品にまつわる小話
藤井道人監督のインタビューが熱い!
ふたりとも、赤ちゃんなんです。目の前の事をどれだけ楽しめるのか、瞬間的なことであっても妥協をしないという点で、とても似ている。この人たちと一緒だったら、絶対に面白いものができる! と感じられるんです。誰ひとりとして『これでいいか』と思わない。
劇中、綾野さんが岡田さんにタックルされて、壁に打ち付けられるシーンがあるんです。すごい痛そうで、実際に痛いんですが(笑)、岡田さんがモニターチェックをしながら『もう1回やったら上手くいくと思うんだけど、剛くん、やってもいい?』『全然大丈夫です!』みたいな会話が交わされていて、その後も何回も壁に打ち付けたりしているわけです。そんな事ができているスターたちって素敵ですよね。観客の皆様に届けるんだ! という熱量が同じだったことが、良い思い出です。とコメントしている。(映画.comより引用)
4000人の観客で映画PR行われたイベント!
黒と黄色にラッピングされ作品タイトルをあしらった特製の船が、観客の前に登場。紙吹雪が舞い、盛大な拍手に包まれるなか、岡田たちが登場すると、観客の歓声が沸き上がった。
岡田は「どうも! ひらパー兄さんです! 新しい映画が完成いたしました。大阪を代表して東京で仕事をしておりますが、そんなひらパー兄さんの自信作、今回本当に面白い映画ができたと思っています。藤井監督のもと、綾野剛さんと一緒に皆さんに楽しんでもらえる映画が完成しました。是非ご期待ください」と冗談を交えながら挨拶。関西弁で「おま!」と観客に呼びかけると、綾野が「おま!」と合いの手をする場面もあった。(映画.comより引用)
ネタバレなし感想
めちゃめちゃ面白い作品でした!
社会的な巨悪、汚職警官など徹底的な描写を見せ、ハリウッドにも負けていないというクオリティを見せ続ける韓国との比較となると、差を見せつけられる展開の多い邦画…
ですが、今、日本で最もハズレの無い藤井道人 監督ならと期待を込めて鑑賞してきました。
いやぁ、僕的には、邦画の僅差勝ちでしたー!!
韓国と日本の比較感想は、下のネタバレあり感想で話ますね!
これは、不注意とはいえ、人を車でひいてしまった刑事があらゆる手を使いもみ消そうとするが、その場を見ていた監察官から「お前は人を殺した。知っているぞ」と脅迫され、極限まで追いつめられる姿を描いた作品!
二転三転する展開と緊張感ある演出…
なりよりテンポがめちゃめちゃ良い!
役者陣の演技は最高で、特に柄本明さんの狂気ある演技が良い味出していたし、今回MVPは、綾野剛さんです!
冷静で無表情、血の通っていない雰囲気があり、監察官でありながらサイコパスな感じが良くて、執着する様子が見ていて怖かったです。
そして、今作ね、藤井道人監督が公開前からインタビューで「この作品はコメディです」とコメントしており、リメイク元は笑いはあるけど、サスペンスに振り切っているイメージが強かったので、ちょっと心配はありました。
心配というよりこの作品をコメディにするイメージがあまりにも湧かなかった。
いやぁ、めちゃめちゃ良い!
ただ、日本風にアレンジして作品をなぞるだけでなく、テイストを変え、それでいてオリジナルの良さも残しつつ描く…
これぞ、リメイク作品の醍醐味と言えるお手本のような作品でした。面白かったです!
僕的には、オリジナルよりも邦画版の方がややハマり、点数的には一点差の僅差。
僕とは逆でオリジナル版が好みだった方も、この作品をオリジナル作品との比較だけで終わってし舞うのは勿体ない!
ぜひね、藤井道人版、エンタメ性を最大に高めた”最後まで行く”を満喫してもらえればと思います。
96時間ノンストップサスペンス、めちゃめちゃお勧めですぞ!
ネタバレあり感想
鑑賞された皆さんは、韓国版、藤井道人版どちらが好みでしたか?
僕は、先ほども話したように僅差で藤井道人版が好みでした。
リメイクという点で、だたオリジナルをなぞるだけの展開だけでなく、コメディテイストに変えエンタメ度を高まる演出は優秀だと感じましたね。
では、韓国版と藤井道人版を鑑賞した僕の感じた、ここが変わっていて良かったよねってポイントを話していこうと思います。
まずは、作品の骨格として、韓国版は、人をひいてしまった不運の警察官視点で描かれ、細かな伏線を見せ、観る側に結末を予測させないサスペンスに振り切ったタイプの作品でした。
そこに韓国版の良さが詰まっていて、安定のクオリティはが観る前から保証されているのがありがたいですよね。
対して、藤井道人版は、警察官視点だけでなく、監察官視点でも物語を見せてくれる。悪徳監察官がいきなりやってきて、主人公を殴りつけるシーンがあるんですが、そこから時間が逆戻りし、事故が起こる前からの悪徳警官視点が描かれ、二人が交わるまでに実はこういう事がありましたと、観る側を驚かせてくれる訳です!
その点がちょっと説明のし過ぎな感じもするし、オリジナルと違う点で面白くも感じましたね。
韓国版は、不必要な説明を省いたミスリードタイプ!
藤井道人版は、両者の視点を見せ、その間の説明を入れ観る側を納得させるタイプ!
どちらが好みかは、人によって変わると思いますが、どちらも面白い!これだけは共通点ですね。
悪徳監察官が登場するシーンがオリジナルよりも早く、飲酒運転検問の場面で出てくるのも良く感じました。また、母の危篤時に付き添っている人物が、妹から妻に変わっているのも良きでした。
不運にも人をひいてしまい、一瞬、悩むんですよね…
隠すか、自首か…その際に、パトカー接近…
オリジナル版では、対向車線からパトカーが来て、通り過ぎていく訳ですが、車も道路に放置されているし、素通りする訳が無くちょっとリアリティに掛ける印象があったんですが、
藤井道人版では、パトカーは右折か左折かの地点に居て、左折すればバレてしまう。右折なら回避できる…
その緊張感がリアルで、回避できた時の気持ちが観ていて主人公とリンク出来た点も良い改変に感じましたね。
葬儀屋の遺体安置室の棺桶に遺体を隠す場面では、オリジナル版は、娘が持っていたリモコンで動くオモチャを使ってロープを手繰り寄せ、遺体を運ぶのに対して、藤井道人版は、単純に主人公が換気口に入り、遺体を運ぶ展開に変わっています。
韓国版は、遺体を運ぶアイデアが面白いし、藤井道人版は、換気口を進む音で管理人に気付かれないかという緊張感が良かったです。
隠し金庫を開ける為のポイントとして、韓国版は、金庫のキーが遺体のお尻に入っており、それを取り出す生々しさがあるのに対して、藤井道人版では、遺体がカードキーを所持。指紋認証の為に指を切り落とす展開もありますが、徹底的な描写を描くという点では、やはり韓国版がさすがだなといった感じでしょうか。
柄本昭さん演じたヤクザの登場も良かったです。
実は、裏ですべて操っていたのは、そいつらだった衝撃は中々でした。
「そもそも賄賂の件をリークしたのはわしだ」とセリフを吐き捨て、スタンガンを主人公に浴びせ、部下に金庫の金を回収させる。
ヤクザの車には、あの女が乗っている!的な描写はオリジナルには無く、面白い設定でしたね。
色々面白かったポイントを話していると、ここはオリジナル版が良かった、ここの変更は藤井道人版が優秀だったと、両方ともの良さを感じる感想になりました。
韓国版は、不必要な説明を省いたミスリードタイプ!
藤井道人版は、両者の視点を見せ、その間の説明を入れ観る側を納得させるタイプ!
あなたは、どっちが好みでしたか?
気になる作品の点数は?
10点中/8点です。
最後に
今回からネタバレ感想を加えて、これまで行ってきたInstagramでの映画レビュー(ネタバレ無し)との差別化をしています。
こんな風に観たくなるような映画レビューを投稿していますので、少しでも参考になった、観たくなったと思えたら、また他の記事も読んでもらえると嬉しいです。
また、当サイトでは、作品の点数や作品ジャンルでカテゴリーしており、観たい作品が選びやすい工夫をしています。
映画選びの参考になれば嬉しいです。
それでは、また、次の作品で会いましょうー!