映画『TAR/ター』ネタバレ無しレビュー‼
作品情報
2023年5月12日公開 上映時間:158分 制作国:アメリカ
ケイト・ブランシェットがアカデミー賞主演女優賞にノミネートされた映画『TAR/ター』の紹介です。他にも第79回ベネチア国際映画祭コンペティション部門に出品され、自身2度目のポルピ杯(最優秀女優賞)を受賞。第80回ゴールデングローブ賞でも主演女優賞(ドラマ部門)を受賞。
まさにケイト・ブランシェットが賞を総なめにした魂の演技がキーになる作品なのだ!
ケイト・ブランシェットが演じたリディア・ターは、ドイツの有名オーケストラで、女性としてはじめて首席指揮者に任命された天才的な才能を持った女性指揮者…
真に迫った演技をケイト・ブランシェットが魅せた為、実在する人物に思われ自伝映画だと思う方も居ると思うが、リディア・ターという人物は架空の人物である‼
あらすじ/予告動画
ドイツの有名オーケストラで、女性としてはじめて首席指揮者に任命されたリディア・ター。天才的能力とたぐいまれなプロデュース力で、その地位を築いた彼女だったが、いまはマーラーの交響曲第5番の演奏と録音のプレッシャーと新曲の創作に苦しんでいた。そんなある時、かつて彼女が指導した若手指揮者の訃報が入り、ある疑惑をかけられたターは追い詰められていく。(映画.COMより引用)
キャラクター紹介
リディア・ター/ケイト・ブランシェット
ドイツの有名オーケストラで、女性としてはじめて首席指揮者に任命されたリディア・ターを演じるのは、タイタニックで有名なケイト・ブランシェット。
前述しましたが、真に迫る演技の為、リディア・ターが実在する人物に感じられ、自伝映画を見ている気分になりますが、リディア・ターは架空の人物になります。
ケイト・ブランシェットは、2004年公開の『アビエイター』でアメリカの大女優キャサリン・ペップバーンを演じ、アカデミー助演女優賞を受賞。また、2013年公開『ブルージャスミン』において、結婚生活が崩壊した為に妹のもとで倹約生活を送らざるを得なくなった女性を演じ、アカデミー主演女優賞を受賞。(Wikipediaから引用)
今作『TAR/ター』でアカデミー賞主演女優賞ノミネートは5度目になる‼
映画館推奨率/リピート率のPOINT解説‼
映画館推奨率:70%
尺が158分と長いので、映画館という環境を利用し集中力を高めたい!
1度内容を表面的にでも受け取れれば後は、配信で観ても解釈しやすいだろう!
初見が配信だとちょっと辛いかも!
リピート率:50%
1度は、確実に見直したい!
だけど、それ以降はなかなか観る気になれない…
現時点ではそんなイメージがある!
見どころPOINT紹介
誰が何と言おうとケイトブランシェットの演技でしょう!
魂のこもった演技を観るだけで観る価値ありな作品!内容に関しては2度見て解釈を深めたり、観た者同士で話たり、観る人により考え方や捉え方が変わってい来るのも面白さの1つ。
アカデミー作品賞を受賞した『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』のミシェル・ヨーが主演女優賞を受賞しましたが、この作品を見れば誰が相応しかったが一目瞭然です!
ミシェル・ヨーもすごく良かったのは前提の話ですが!
映画にまつわるトリビア紹介
〇監督を務めるトッド・フィールドは、俳優として活動しつつ、1980年代半ばには映画製作も始める。2001年に初長編映画である『イン・ザ・ベッドルーム』でアカデミー作品賞候補となり、それ以外にも脚色賞をはじめ、5部門にノミネートされた。2006年には『リトル・チルドレン』でケイト・ウィンスレットとタッグを組み、アカデミー賞脚色賞を含む3部門にノミネート。今作『TAR/ター』は15年ぶりの長編映画でアカデミー作品賞を含む6部門にノミネートされた。(Wikipediaから引用)
〇フィールド監督はケイト・ブランシェットが主役を演じることを念頭に本作の脚本を書いていた。それが叶わなかった場合、脚本自体をお蔵入りにするつもりでいた‼(Wikipediaから引用)
〇ケイト・ブランシェットは脚本を読み、リディア・ターに惚れ込み出演を即座に了承した。(Yahoo!ニュースより引用)
〇映画制作会社サイドからは、男性指揮者が主人公の依頼が脚本の段階であったらしいが、トッド・フィールド監督は、ケイト・ブランシェットに演じてほしいと用意したのはケイトに宛書した脚本だった!
〇ケイト・ブランシェットは、役作りの一環としてドイツ語やピアノのレッスンに励むと共に、YouTubeにあるオーケストラの演奏動画を見て指揮者の動きを研究した。多くのリサーチを行い撮影に挑んだケイトを見てフィールド監督は、「僕は脚本を書くためにかなりのリサーチを行ったんだけど、ケイトは同じくらいの労力を持って向き合ってくれた」とコメント‼
〇音楽は『ジョーカー』でアカデミー賞作曲賞を受賞したヒドゥル・グドナドッティルが担当‼
感想/ネタバレ無しレビュー
いやぁ、凄いのを観た😧☝️✨
お話的にはね、
天才的な才能を持った女性指揮者の苦悩を描いたドラマなんですが、
序盤は専門用語というか、
芸術の世界の情報量に溢れていて、
これを2時間半以上も観ていくのか…
と戸惑いを感じましたよ〜😟!!
序盤の情報過多を乗り越えた先には、
観る側をすり減らす描写の連続でした🧐!!
才能もそうだけど、
掴み取った栄光や権力からの転落…
すり減らされるメンタル…
ヤバかったですね〜!
僕の思い描いていたこの作品のイメージって、
女性指揮者が男尊女卑はびこる音楽業界の中で、
負けずに立ち向かう的な姿に
勇気をもらえる話…
そんな感じでした☝️
そして、女性指揮者に対して
男性指揮者がハラスメントやイジメを行う様を問題提起する話…
がっつりそんなイメージを持って鑑賞したので、
かなり面食らったというか
感情の受け皿から溢れ出てしまうくらいに
ちょっと衝撃を受けましたね〜😧!!
ていうのも、
僕が言った2つのパターンのどちらでもないんですよね〜💦
ケイト・ブランシェット演じた
リディア・ターという人物は、
気が強く、レズであること、
女性であることを超越したような存在で、
完璧主義者のナルシスト…
まるで男性のように権力を振る舞う様子も描かれる!女性でありながら…
でも、何故かカッコよくも見えてしまう…
カリスマ性をすごく感じてしまうから…
ケイト・ブランシェットだったから
表現できたんじゃないかなってもすごく感じるし、
これ主人公が女性だったから
すごく見ごたえのある…
意味のある作品になったんだと思う!
映画制作会社サイドからは、
男性指揮者が主人公の依頼が
脚本の段階であったらしいが、
トッド・フィールド監督は、
ケイト・ブランシェットに演じてほしいと
用意したのはケイトに宛書した脚本だったらしい🧐☝️
そこがすごくファインプレー👍🏼✨
手に入れた権力や地位が崩れていく描写は、
すごく観る側も一緒にすり減らすし、
このキャラ像をさっき話しましたけど、
言葉だけにするとすごく嫌な奴に感じるのに魅力やカリスマ性もある!
この人に共感して良いのか?
僕もヤバい価値観を持ってるのか?
感情があちこち動き回って
大変でしたよー🤔!!
想定とはかなり違ったイメージのある作品でしたが、
1番はケイト・ブランシェットの魂の演技に尽きる!
これだけは観た人全員の共通認識だと確信が持てる☝️
それを観に行くだけでも価値があるし、
これはその部分を解釈し、
楽しむためには2回は観ないといけないと思う!
一度は映画館で、
2度目はじっくり配信で、
作品の意図する部分を感じ取りたいと思っている!
気になる作品の点数は?
10点中/8点